玉城町で水道関連工事などを請け負う三重農事(度会郡玉城町、TEL 080-2330-1881)が栽培し出荷する「高山ぶどう園」のブドウが人気を集めている。
南北朝時代に北畠親房(きたばたけちかふさ)が築いた田丸城のあった玉城町田丸で創業62年になる同社。農業部門として2012年にブドウ栽培にチャレンジし、現在に至っている。
多気町にあるビニールハウスでは、ハート形をした「マイハート」、人気ナンバーワン「シャインマスカット」、青リンゴの様な味の「サニードルチェ」、「淑女の指」と称されるイタリア産「ピッテロビアンコ」、ブドウの最高峰と言われている「リザマート」、聖書にも登場する伝説のブドウ「ネヘレスコール」など約16種類のブドウを栽培する。
社長の高山達美さんは「7年前に何種類かの果物の苗を自宅の庭に植えたところ、ブドウが実ったこと、親戚からイチゴ栽培を辞めるのでハウスを使わないかと勧められたことなどがタイミングよく重なり、試行錯誤しながら始めたのがブドウ栽培だった。どうしたらおいしいブドウが作れるか研究した結果、広島式と言われる根域制限栽培が適していることを知り、本業の土木工事を生かして一気にブドウの苗を植えた」とブドウ栽培に取り組んだきっかけを話す。
ブドウの種類はおいしくて珍しいものを試しながら植えているという同園。「8月初旬から出荷した『クイーンセブン』は糖度が30度以上もあった。一番人気は『シャインマスカット』。糖度計で20度以上になったら出荷しているが、今年の出荷分を計ったら最高で26度もあった。リピーターが多く、先日多気町朝柄で直売市を開催したら雨にもかかわらず30分で完売してしまった」と高山さん。
「今年から多気町のふるさと納税の返礼品にも選ばれた。例年だと10月末まで出荷しているが、事前にお電話いただき確認いただければ」とも。
価格は1房2,000円前後、粒入りパック600円。同社事務所で平日のみ販売する。