シャープ(大阪府堺市)の三重工場(多気郡多気町)で生産された「シャープブランド」のマスクの販売方法が抽選方式になった。
同社の液晶ディスプレイを製造する三重工場のクリーンルームを活用して、3月24日から生産を開始した不織布マスク。これまで全くマスク生産の実績がなかった同社が、新型コロナウイルス感染拡大によるマスク不足解消を目指し、日本政府の要請に応じ実現させた。経済産業省の補助金「令和元年度マスク生産設備導入支援事業費補助金」を活用(設備投資額の3分の2の補助、上限3000万円)し実現させ、現在も、交代制24時間操業で生産する。日産50万枚を目指す。
同社は当初4月21日から、一般個人向けのマスクの販売を開始するとしたが、「SHARP COCORO LIFE」のECサイトに前日からアクセスが集中し、サイトにつながらない状態が発生、当日にはサーバーがダウンし、多くの人が買えない状況に陥った。
そこで同社は同23日に、販売方法を抽選方式に変更すると発表。同27日0時から23時59分までの24時間を第1回の抽選販売の応募期間とした。
応募方法は、応募サイトにて、名前、メールアドレス、電話番号を入力。抽選日は同28日で、当選通知メールが届いた人は、登録時の名前、メールアドレス、電話番号を再度入力し、本人確認を行い、販売サイトへ移行する。当選者は同28日13時~5月3日17時までの期間であればいつでも購入できる。
同社広報担当者は「4月21日からの販売に際して、予想を大幅に上回るアクセスが集中し、購入できない状況が発生してしまった。多大なるご迷惑をお掛けし、深くお詫び申し上げます。今回から抽選方式に変更したので期間中であればいつ申し込んでも当選確率は同じになった。第2回以降の抽選販売については別途、当サイトにて案内する」話す。
マスクは、3層タイプの不織布マスクで、色は白、素材本体は不織布(ポリプロピレン)、耳ひも部はポリウレタン、ポリエステル、ノーズフィッターはポリエチレン、サイズは約95ミリ×175ミリ、1箱50枚入り(個別包装無し)、現時点では大人用のマスクのみ。
担当者は「立体三重構造で、花粉よりもさらに小さい生体ウイルスや微粒子からもしっかりガード。PM2.5や花粉の侵入を防ぐ『99%カットフィルター』を採用した。VFE試験やPFE試験でも99%以上の結果を確認した」と説明する。
第1回の販売数量は、3万箱(50枚入り)1人1箱限定、販売価格3,278円、送料660円、支払いはクレジットカードのみ。