伊勢志摩経済新聞「いせ経」の2021年上半期PV(ページビュー)ランキング1位は、多気町の山の中に突如できた大型商業リゾート施設「VISON(ヴィソン)」(多気郡多気町)開業のニュースだった。
ランキングは今年1月1日から6月30日までに伊勢志摩経済新聞が配信したヘッドラインニュースのPVを集計したもの。上位10位は以下の通り(カッコ内は掲載日)。
1. 多気郡多気町に大型商業リゾート施設「VISON」開業(04/28)
2. 多気町「VISON」第2期オープン 本草テーマの温浴施設(06/05)
3. 志摩マリンランド営業休止へ 昨年50周年記念だったのに(01/29)
4. 「志摩マリンランド」 営業51年で幕、最後のあいさつ(03/31)
5. 志摩マリンランド閉館まであと7日 壁一面にありがとう(03/25)
6. 志摩市の真珠養殖業者がパールのマスクチャーム(01/10)
7. 「伊勢志摩エバーグレイズ」のノウハウ、琵琶湖にも(04/22)
8. 明和町・伊勢街道沿い築100年以上の古民家で砂糖菓子専門店(01/19)
9. 多気郡多気町「VISON」に「猿田彦珈琲」三重県に初出店(05/08)
10. 五十鈴茶屋、赤福ほうじ茶と米粉使った「和ガトーショコラ」(05/17)
1位、2位、9位にランクインしたのは4月29日に第1期オープンした大型商業リゾート施設「VISON」に関連する記事。
久保行央多気町長と、同施設運営会社の立花哲也社長が出会った時に、久保町長が立花社長に、伊勢自動車道・勢和多気インターチェンジ近くに、ゴルフ場計画予定地だった広大な土地があること、多気出身の本草学者・野呂元丈(げんじょう)という先駆者がいたことなどを話したことがきっかけとなって事業が始動。久保町長は「こんなに大きくなるとは思ってもいなかった」と打ち明けた。東京ドーム24個分に相当する約119ヘクタールの敷地面積(開発面積=54ヘクタール)に、宿泊施設や温浴施設、飲食店、製造販売店、物販店、産直市場、農園など約68店を集め、7月20日のグランドオープンに向けて今も急ピッチで工事が進んでいる。
3位~5位は、営業開始から51年という歴史を残し、終止符を打った「志摩マリンランド」(志摩市阿児町)の記事。
1970(昭和45)年3月18日に開業し、昨年の3月には開業50周年を盛大に祝いイベントを開催する予定だったが、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、やむなく自粛休業、スタッフだけで50周年を祝うくす玉を静かに割ったという。伊勢志摩の観光産業の先導役を担い、水族館運営においても国内の多くの水族館に影響力を与え、生物の飼育展示方法や飼育法など、水族館業界に貢献した。上皇、上皇后両陛下も3回来館され、51年間で約1270万人が来館した。
6位には、コロナ禍でマスク着用が当たり前となる中、真珠養殖発祥の地から新たに需要を掘り起こしたニュース。晴れの門出におしゃれをしたいという成人に、志摩市在住の真珠生産者・山崎彰彦さんが少しでも笑顔になってもらいたいと思い応えたニュース。ニュース配信後、山崎さんのところには商品を買いたいという人からの問い合わせが殺到したという。
コロナ禍でも新しくチャレンジするニュースが7位、8位、10位にランクイン。
「伊勢志摩エバーグレイズ」(志摩市磯部町)は「グランピング」という言葉を定着させ、全国のグランピングブームを作った立役者的な施設。琵琶湖湖畔に新しくできた「エバーグレイズ琵琶湖」(滋賀県大津市)の立地は、京都・大阪などの都市部からも近く、利便性や今後のさらなるブームの盛り上がりを考えると、人気のスポットとなりそうだ。
昨年12月1日に明和町の伊勢街道沿いの築100年以上の古民家の自宅を改装し、琥珀(こはく)糖と言われる砂糖菓子の専門店「菓子工房 すみ野」(多気郡明和町)をオープンさせたニュースが8位に。店主の大場正朗さんと妻の浩子さんは、自宅をきれいにできたことに喜びを感じていたところに、来客が増え人との出会い、商品を購入し喜んでもらうことでさらに幸せを感じている。
10位には、老舗和菓子店「赤福」(伊勢市宇治中之切町)が、ほうじ茶の粉末と米粉で作ったチョコレートケーキ「和ガトーショコラ」の販売を始めたニュース。全国土産物年間売り上げランキングで常に上位に入る和菓子「赤福餅」を製造する同社の、洋菓子販売への挑戦とも言えるニュースに多くの人が反応。同社は7月1日、第2弾「あんパウンドケーキ」を販売した。