伊勢志摩が舞台の映画「人生で一番影響を受けた本、それは銀行の預金通帳である。(仮)~法定相続人~」の映画製作応援隊「オール三重ムービーサポーターズ」スタートアップミーティングが7月30日、志摩市商工会館で行われた。
【その他の画像】伊勢志摩舞台の映画「法定相続人(仮)」サポーターとの交流会
映画「利休にたずねよ」(2013年)、「サクラサク」(2014年)、「海難1890」(2015年)、「天外者(てんがらもん)」(2020年)などの監督を務めた田中光敏さんがメガホンを取る同作品。田中さんの映画「化粧師(けわいし)」(2002年)でプロデューサーを務め綾瀬はるかさん主演の映画「奥様は、取り扱い注意」(2021年)などでプロデュースを手掛けた坂本忠久さんがプロデューサーを、「利休にたずねよ」「サクラサク」「海難1890」「天外者」で田中監督とタッグを組みNHK朝の連続テレビ小説「どんど晴れ」(2008年)やNHK大河ドラマ「天地人」(2009年)、「花燃ゆ」(2015年)などを手掛けた小松江里子さんが脚本を、それぞれ担当する。
同作品は、世界の大富豪が6億円の値を付けても手放さなかった伝説の真珠を隠し持つ父親とその家族を取り巻くストーリーの映画で、高齢化社会、認知症、家族、財産相続、成年後見制度などについて描き、「人の幸せの在り方」を問い掛けるという。笑いあり涙ありの社会派ハートフルコメディーを目指して、今秋、撮影を開始し、来年の全国ロードショーでの上映を目指す。
当日は、劇場用映画「法定相続人」製作実行委員会が呼び掛けてサポーターとして登録した約60人が参加。田中さんと坂本さんも会場に駆けつけ、サポーターと共に「映画をPRしたい」「食で支えたい」「マンパワーでサポートしたい」「資機材・車両で応援したい」の4グループに分かれて映画を盛り上げるための話し合いが行われた。
「映画をPRしたい」グループで田中さんは「『天外者』は8カ月ロングラン、50館が288館になり、延べ100万人以上が映画館に足を運んでくれた。台湾では再上映になり、その他海外でも上映の話が進んでいる。映画を見た人がネットを通してSNSで高く評価してくれたおかげ。ネットの力で多くの人に声を掛けてほしい」と呼び掛けた。
「食で支えたい」グループで田中さんは、「出演者やスタッフの一番の楽しみは食事。食事がいいとモチベーションも上がる。『あの映画のあの時食べたあの料理は忘れられない』『また食べに行きたい』といつまでも話題になるので、食事は映画作りには一番重要」と話し、坂本さんは「例えば、昼食の用意をしていただいていても、天気次第で、すぐに食事ができないケースもよくある。協力していただけるなら、一日仕事と思って臨んでいただけたらありがたい。手渡しを避けたり配膳係を決めたりなど、コロナ禍での配慮も必要」と話した。
「資機材・車両で応援したい」グループで坂本さんは「倉庫や車両などを貸してもらえるだけで経費削減になる。コストダウンは地道な声掛けと情報収集が重要」などと具体的な説明を行った。
田中さんは「映画作りには、資金集めも非常に大切。現在、志摩市のふるさと納税の使い道に『映画による地域活性化事業』という項目を作ってもらい、募集が始まっている。サポーター登録と合わせて、多くの人に映画作りを応援してもらえれば」と呼び掛ける。