南伊勢町内瀬(ないぜ)地区でかんきつ類を栽培するアサヒ農園(度会郡南伊勢町内瀬)が現在、「せとか」の選別作業を行っている。
同園で栽培する「せとか」は、昨年4月ごろ花が咲き、花を摘み取る「摘花」、せとか特有の鋭く細いとげを切る「とげ切り」、枝の成長が早いために枝を摘み取る「芽かき」、「防虫駆除」、実の重さに耐えるように枝をひもでつる「枝つり」、日焼けによる退色防止や果実の表面保護のため果実に袋を掛ける「袋掛け」などの作業を行っている。今年3月初旬から収穫を行い、キズや汚れがないか確認しながら、サイズごとに選別作業を行っている。
「せとか」は、濃厚な味でジューシーな果汁、香り豊かで種が無く糖度が高く、外果皮が柔らかく手で簡単にむくことができ、内皮(じょうのう膜)が薄くそのまま食べられるのが特徴で、近年人気が高いが、栽培する作業が大変なことからその分高価でかんきつ類の中でも高級かんきつに分類されている。
同園の「せとか」は、地元3店舗「産直市場 みなみいせ」(南伊勢町伊勢路)、「産直市場 志摩街道」(志摩市磯部町)、「鈴木水産本店」(度会郡度会町)のほか、「銀座千疋屋(せんびきや)」(東京都中央区)で販売する。「銀座千疋屋」には最高級品質のものを納品し、1個1,620円の値段が付けられたこともある。
同農園5代目の田所一成さんは「今年も最高の仕上がりになったと思う。少し酸味があると感じたので、酸味を抜いてから出荷しようと現在調整しているところ。3月26日くらいには販売したい」と話す。
地元3店舗での価格は、大小混ぜた6~7個入り=1,500円。