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多気町「ヴィソン」、国産カカオ栽培に挑戦 辻口博啓さんのチョコレート店併設

多気町「ヴィソン」、国産カカオ栽培に挑戦 辻口博啓さんのチョコレート店併設
(撮影=加藤直人)

多気町「ヴィソン」、国産カカオ栽培に挑戦 辻口博啓さんのチョコレート店併設 (撮影=加藤直人)

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 大型商業リゾート施設「ヴィソン(VISON)」(多気郡多気町)に7月7日、辻口博啓オーナーシェフのショコラトリー「ル ショコラ ドゥ アッシュ(LE CHOCOLAT DE H)」(同、TEL 0598-67-9060)がオープンした。

【その他の画像】カカオハウスに小さなカカオの実が成った

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 7月20日のグランドオープンを目指す「ヴィソン」は、4月29日の第1期オープンで、産直市場や飲食店15店舗が並ぶ「マルシェ ヴィソン」、スイーツやパンを提供する「スイーツ ヴィレッジ」2店舗、「アトリエ ヴィソン」に「猿田彦珈琲(コーヒー)」の計18店が開業。6月5日の第2期オープンでは「本草(ほんぞう」をテーマにした温浴施設や研究所、日本料理店「笠庵(かさあん) 賛否両論」が開業している。敷地面積は東京ドーム24個分に相当する約119ヘクタール、開発面積は54ヘクタール。

 同店は、辻口さんが手掛けるパティスリー「コンフィチュール アッシュ(Confiture H)」内の一角に専用の入り口を設けた別店舗として開店。店舗面積は約933平方メートル。対面販売するショーケースには、ペルーやエクアドル産のカカオ75%使用の一口サイズのチョコレート(303円~)など常時25種類を並べる。熊野市産マイヤーレモンと国産のアカシアの蜂蜜、琉球(りゅうきゅう)紅茶などを使った約3センチ四方のチョコレート「マイヤーレモン」(1,200円)は同店限定商品。販売するチョコレートのほとんどは埼玉県の工場で製造し、当面はここでの製造は行わない。パッケージに入った商品を入れると常時50種類以上を販売する。

 同店に併設した栽培面積約225平方メートルのビニールハウス「カカオハウス」では、チョコレートの原料となるカカオの栽培と研究にも挑戦する。同事業は、食用油や調味料の製造などを手掛ける辻精油(松阪市嬉野新屋庄町)と同施設の運営会社「ヴィソン多気」(多気郡多気町)、辻口博啓シェフの3者が、国産カカオの栽培、発酵を目指して運営する。辻精油の辻保彦社長は「自社のハウスで3年前からカカオを栽培している。ハードルは高いが難しいからこそ面白い。国産カカオの栽培を成功させ、カカオを提供、商品化したい」と話す。

 辻口博啓シェフは「実はすでに、小さなカカオの実が成っている。この小さなカカオをしっかり育て、ここでのカカオ栽培を通して日本での気温や湿度、日照時間など最適値を研究し、歴史の1ページに残るような報告をしていきたい」と意欲を見せる。

 「ル ショコラ ドゥ アッシュ」の営業時間は10時~18時。

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