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志摩の旅館、「真珠寿司」「真珠手こね寿司」考案-真珠貝の貝柱で
(2007年12月18日)
志摩の料理旅館「和洲閣」(志摩市志摩町和具、TEL 0599-85-4567)はこのほど、真珠貝の貝柱を使った「真珠寿司」と「真珠手こね寿司」を考案した。
同旅館は、もともと真珠養殖業を営んでいた夫婦が1976年(昭和51年)に旅館業に転向し、料理旅館として開業。太平洋沿岸で取れる伊勢エビやアワビ、カツオなど新鮮な魚介類や松阪牛など地元食材を食べさせる旅館として常連客に評判だという。
真珠養殖が盛んな志摩の冬12月~2月ごろは、真珠貝から真珠を取り出す「真珠の浜上げ」作業を迎えるため活気付く。今年もこの季節を迎え、まちはにわかに活気付いているものの、真珠の生産量は年々減少し深刻化しているのも事実。1989年(平成元年)に4,217貫(約16トン)だった伊勢志摩地域で取れる真珠の生産量は、2006年(平成18年)には1,428貫(約5.6トン)にまで減少している。
「南洋真珠」や「タヒチ真珠」など宝石としての「真珠」が手ごろな価格で取引されるようになった背景が、「真珠」の選択肢を増やすことになり「真珠」間よる競争が影響するなど、「アコヤ真珠」の価格は、横ばいもしくは低下している。一方、「アコヤ貝の貝柱」は生産量が少ない上に需要が多いため価格は年々上昇し、高価な食材となりこの季節でなければ食べられない「レア」な食材になっている。
「真珠寿司」「真珠手こね寿司」は同館の女将(おかみ)、伊藤泰子さんが「真珠のまち」であることをPRしたいと試行錯誤の末に考案。真珠を取り出した時に出る「副産物」のアコヤ貝の貝柱を使った料理で、「真珠寿司」は真珠の玉をイメージし寿司米を真珠のように丸くし、その上に寿司ネタとしてアコヤ貝の貝柱を乗せたもの。「真珠手こね寿司」はこの地方の郷土料理の「手こね寿司」をアレンジし、カツオの代わりにしょうゆタレに漬け込んだアコヤ貝の貝柱を使い「手こね寿司」に仕上げた。
伊藤さんは「30年旅館業を続けてきたが、年々漁業も真珠養殖も悪くなり、昔のような活気がなくなってしまった。魚も同様、真珠が取れなくなってきたのは自分たち人間が犯した環境破壊のせいだと思う。自業自得といえばそれまでだが、ここで踏み止まって次の世代のために、いつまでもきれいな真珠が取れる『英虞湾』に再生しないと天国で後悔することになる。幸い、民間と手を組み行政が立ち上がって英虞湾の再生にも力を入れ、成果が出てきたところ。『真珠寿司』『真珠手こね寿司』を食べに来ていただき、『真珠』を通して自然環境を考えるきっかけにしてもらえれば」と話す。「(私たちが真珠養殖をやっていた)昔はこの季節になると真珠養殖業の人はホクホク顔で満面笑顔だった。夏は漁師さんや海女さんがホクホク顔、冬には真珠やさんがホクホク顔だった。まちがホクホク顔の人だらけになるように再生させていきたい」(伊藤さん)とも。
「真珠寿司」「真珠手こね寿司」は、季節限定で同館の宿泊メニューとして提供する。
「真珠」の取り出しに生徒ら歓喜-代々木高校(伊勢志摩経済新聞)英虞湾再生プロジェクト(伊勢志摩経済新聞)料理旅館 和洲閣
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