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志摩の一本桜「岩戸桜」一気に満開 樹齢360年以上のオオシマザクラ

志摩の一本桜「岩戸桜」一気に満開 樹齢360年以上のオオシマザクラ

志摩の一本桜「岩戸桜」一気に満開 樹齢360年以上のオオシマザクラ

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 日本神話「岩戸伝説」に登場する「天の岩戸」(志摩市磯部町恵利原)入り口に生える一本桜「岩戸桜」が3月24日、一気に花開き満開となっている。

【その他の画像】天の岩戸近くに咲く樹齢360年以上のオオシマザクラ

 品種はバラ科サクラ属のオオシマザクラ(大島桜)で、純白の花と同時に緑の若葉を伴って咲くのが特徴だ。伊豆大島(東京都大島町)を中心に伊豆諸島に多く自生する日本固有種であることや、同地が志摩の国から伊勢神宮までの旧街道沿いであることなどから、江戸初期に参詣者によって種もしくは苗が持ち込まれて育ったのではと推定される。一輪一輪をよく見ると雄しべが花弁のように変化し旗状になっているのも特徴の一つ。江戸中期に書かれた当時の観光ガイドブック「伊勢参宮名所図会」(1797年)巻五の「家建(やたて)の茶屋」の挿絵に同サクラが描かれていることから、樹齢360年以上といわれている。1999(平成11)年12月24日に旧磯部町が天然記念物に指定した。

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 まだサクラが注目されていない頃、周囲の草を刈り整備したという磯部町在住の稲田武久さん。「誰も信じてくれないが、ある年の正月に伊勢神宮に初詣に行ったその帰り、天の岩戸入り口に大型バス5台ほどが駐車し、人がぞろぞろと歩いていくのを見た。不思議に思って翌日、何があるのだろうか?と思いながら一人で奥まで行くと天の岩戸への参詣者であることに気が付いた。辺りを見渡すと草で覆い茂った田んぼがあり、さらに草をかき分け中へ入っていくと目の前に大きなオオシマザクラがあった。桜の木を見上げた瞬間『ここでイセヒカリを作り、その米で酒を造りなさい』と言われた気がした」と振り返る。

 さっそく稲田さんは、その年にその田んぼで米を作ることを決意し、地主に田んぼを借りる承諾を得て開墾。3月には水を張り、最初の花見会を開いた。それ以来、純白の花が咲く前には、毎年田んぼに水を張って見物客をもてなしていたが、現在は借用契約が切れたため田んぼには水は張られていない。日本酒は、元坂酒造(多気郡大台町)の協力で「風の宮」という人気の日本酒になった。「このサクラのおかげで、いろいろな人と出会わせていただくなど、不思議な良いことがいっぱい起こった。今年もサクラが満開になって良かった」と話す。

 伊勢神宮の森で守られた山裾にある「天の岩戸」から湧き出る水が、1985(昭和60)年に環境省の「名水百選」に選ばれた。真珠王・御木本幸吉は、真珠養殖事業の成功を祈って「天の岩戸」への参拝を欠かさず、参道の整備にも尽力した。1830(天保元)年創業のうなぎ料理店「川うめ」(志摩市磯部町迫間)には、伊雑宮・和合山・天の岩戸の三宮参りをする御木本のお伴をしていた同店先代が、御木本から代参のためにもらった羽織が残る。御木本は、天の岩戸の中へ入った際、「背すり腹すり」といわれる狭い場所でおなかが引っかかって動けなかった時に「人への施しと感謝を忘れないように」と悟ったという逸話が残る。※現在は自由に天の岩戸の中には入ることができない。

 3月17日時点では、ピンク色に大きく膨らむ蕾(つぼみ)の中に純白の花が5輪咲いているのを確認。同23日には6~7割の開花だったが、23日から24日の陽気で一気に花開いた。

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