伊勢神宮内宮前の鳥居前を守る氏神として鎮座する「宇治神社」(伊勢市宇治今在家町)で6月30日、半年の間に身に降りかかった罪汚れをはらい清め、今後の無病息災を祈る「夏越の大祓(なごしのおおはらい)式」が執り行われた。
伊勢・宇治神社で「夏越の大祓式」 蘇民将来と唱え茅の輪くぐり
同神社は大山祇神(おおやまつみのかみ)をはじめ、足の神様として知られる「足神神社」の宇麻志阿斯訶備比古遅神(うましあしかびひこぢのかみ)など25柱の神々を祭る。地元出身のマラソン金メダリスト・野口みずきさんがアテネ五輪前に参拝したことから多くのアスリートが訪れるほか、近年は足腰の健康を願うシニア層の参拝も増えている。
同神社では、これまでも茅(ち)の輪を設置していたが、地域に広く呼びかけて大々的に開催するのは昨年に続き2回目。今年は混雑緩和を考慮し、13時、15時、18時の計3回に分けて実施し、境内には青々とした茅の輪を設置し、計約120人の参拝者が集まった。
参拝者たちは「水無月の 夏越の祓 する人は 千歳(ちとせ)の命 延ぶというなり」という和歌とともに、「蘇民将来(そみんしょうらい)、蘇民将来」と唱えながら、8の字を描くように茅の輪をくぐった。中山貴生宮司によると、「蘇民将来」と唱えながらくぐる作法は、一年中玄関に蘇民将来のしめ縄を掲げるこの地域特有の信仰の表れではないかという。
中山宮司は式後のあいさつで、「予想以上に多くの人にお越しいただき、大変ありがたい。この地は神社という建築ができるはるか昔から、自然の恵みをもたらす山の神、水の神が祭られてきた祈りの場所。千年の時を超えて皆さまがここに集い、祈りをつないでいただいたことに大きなご縁を感じる。これからもますます喜んでいただける神社を目指して行ければ」と感謝を言葉にした。参加した地元女性は「今年の夏も健康に過ごせるようにと願った」とすがすがしい表情で話していた。
同神社の茅の輪は7月15日まで設置し、期間中は自由に参拝してくぐることができる。