二見興玉神社(伊勢市二見町)で7月14日、画家の西村麻里さんと歌手の涼恵(すずえ)さんによるライブペインティングが行われた。
画家の西村麻里さんと歌手の涼恵さんによるライブペインティング
14日に栄野(えいの)神社の月次(つきなみ)祭や宵宮(よいみや)祭、二見浦駅から同神社まで夫婦岩にかけるしめ縄を参拝者らと引く「しめなわ曳(びき)」、花火大会、15日に同神社の例大祭をそれぞれ行うのが「二見大祭」。ライブペインティングは宵宮祭の催しの一つとして行った。
西村さんは、東京、ニューヨーク、ドバイを拠点に活躍するアーティストで、特に竜(ドラゴン)の作品が海外で人気を集めている。3月17日にオープンした同神社境内にある直営店で作品の展示・販売が始まったほか、5月には境内社「龍宮社」の絵馬のデザインを手がけた。涼恵さんは小野八幡神社(兵庫県神戸市)の現役神職で、米ニューヨーク・カーネギーホールでリサイタルを行うなど活躍。2022年に活動20周年を記念してリリースした6作目のアルバム「くくり」が、オランダのiTunesチャート1位を記録した。
普段はおはらいや祈とうする場でもある拝殿で行われたライブペインティングでは、西村さんと涼恵さんが神殿に一礼をすると涼恵さんが歌い始め、西村さんが素手で絵の具を塗り始めた。周囲を囲んだ人々は約30分間、ほとんど言葉を発することなく静かに見守った。西村さんは独特の技法で動き出すような竜を描き、完成した際には大きな拍手が拝殿に響き渡った。
西村さんは「素晴らしい瞬間に立ち会うことができた。まるで竜神様がこの場所へ舞い降り、その大きく温かなエネルギーに包まれたような時間だった。私たちが今、この時代を生き、この瞬間に出合えたことは、決して当たり前ではなく、一つの奇跡だと思う。だからこそ、このご縁と命に深く感謝しながら、これからの日本が、世界が、そして一人一人の心が、希望という光に満ちていく未来を心から祈る。祈りは目に見えなくても、人の心を動かし、やがて時代を照らす光になる。私は、そのことを今日、確かに感じた」と描き終わった後の思いを語った。
涼恵さんは「世界情勢はせわしなく緊張感が漂う中だが、それでも未来を信じて祈ることの大切さを西村さんと共有し本番に臨んだ。当日は新月。参集いただいた人たちにとって、ここから始まる前向きな展開が生まれることを祈りながら歌った」と振り返る。