女優・鶴田真由さんらが演じる2人芝居「花音（かのん）」が6月20日・21日、後の大正天皇（明宮嘉仁親王）も宿泊されたことがある国の重要文化財「賓日館（ひんじつかん）」（伊勢市二見町、TEL 0596-43-2003）で開催される。

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　鎌倉出身の鶴田さんと鎌倉を拠点に活動するクリエーティブチームNPO法人ルートカルチャー（神奈川県鎌倉市）、そのメンバーで俳優の井上幸太郎さんによって演じられる「花音」は、男と女の2人芝居。昨年5月に北鎌倉・浄智寺（同）で初公演が行われ、昨年11月8日には伊勢神宮外宮（げくう）勾玉（まがたま）池奉納舞台で20年に1度の式年遷宮奉祝の奉納公演も行われた。

　「『花音』は、音楽形式の一つである『カノン』や観音菩薩（ぼさつ）の『観音』に掛け、演出も言葉遊びを繰り返すような脚本になっている。演劇とは少し違い、でもパフォーマンスでもない、不思議な舞台となっている。音のやり取りを楽しんでいただけるとうれしい」と鶴田さんは説明する。

　鶴田さんは、式年遷宮広報本部の公式ページで「鶴田真由さんの平成のお伊勢参り」として伊勢神宮参拝のナビゲーターを務め、「お白石持行事」にも参加するなど神宮との関わりも深い。

　昨年の奉納公演での感想を鶴田さんは「天気にも恵まれ、太陽の光が舞台を照らし、まるで天上界で舞っているかのような感覚だった。芸能の原点である奉納を初めて体験させていただき、初心に帰らせていただけたことは、今後の芸能活動においてとても貴重な体験だった。10月2日の内宮（ないくう）の遷御（せんぎょ）も体験させていただくことができ、『間』に潜む美を尊ぶ日本人の精神性をとても誇りに思った」と振り返る。

　公演は両日とも、第1部＝18時開演、第2部＝20時30分開演（開場は開演1時間前）。前売り券＝3,000円、当日券＝3,500円（賓日館入館料300円含む）。