伊勢志摩のバリアを取り除く-砂浜・水際を走行可能な車いす導入

自走型車いすヒッポキャンプに乗る立花力さん、奥には介助型車いすのランディーズ。

自走型車いすヒッポキャンプに乗る立花力さん、奥には介助型車いすのランディーズ。

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 伊勢志摩バリアフリーツアーセンター(鳥羽市鳥羽)と海島遊民くらぶ(同)は6月13日、障害者と地元子どもたちを対象に砂浜や浜辺を走行可能な車いすと海中や海底をカヌーに乗ったまま見ることができる「クリアカヌー」の試乗会を開いた。

楽しそうにクリアカヌー乗る立花さんとスタッフ。魚たちが泳ぐ海中が船底にせまる。

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 伊勢志摩バリアフリーツアーセンターは、障害者の視点に立った伊勢志摩地域のバリアフリー対応の観光情報、体の不自由な人が安心してできる旅の提供、同地域のバリアフリー度の向上を目的に設立。海島遊民くらぶは、鳥羽の離島や海岸での自然体験ツアーなどを企画するNPO。

 当日、1996年6月にアカウミガメが産卵に訪れかえったこともある安楽島(あらしま)海岸で、同センターが日本財団の助成を受け購入した介助型車いすのランディーズ2台と自走型車いすヒッポキャンプ1台、地元ケーブル会社iTVの助成を受けて購入した透明な材質でできたクリアカヌー3艇の試乗会を兼ねて実施。

 「障害者の方に伊勢志摩の旅の魅力を感じてもらえるように――今まであきらめていた海浜レジャーのバリアを取り除くお手伝いができれば」と同センター事務局長の野口あゆみさん。両足と手に障害を持つ伊勢市在住の立花力さんは「クリアカヌーは海底の魚も見ることができた。海水がとても気持ちよかった」と感想を漏らした。

 「修学旅行の子どもたちにも利用してもらえるようにしたい。こういった車いすやカヌーがあることをもっと知らしめる必要がある」(野口さん)とも。

 子どもたちは、実際に車いすやカヌーに乗り、障害者の立場になって何をすべきかを学んだ。そのほか、救命ロープ投げ練習などを行った。

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