日常の生活が「ちょっとステキ」になる装置-造形集団が伊勢・河崎でデモ

風が吹くとアルミパイプが揺れきれいな音色を出す「風見箱」。木枠は使われなくなった机の引き出しを再利用。

風が吹くとアルミパイプが揺れきれいな音色を出す「風見箱」。木枠は使われなくなった机の引き出しを再利用。

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 日常の生活の中で無意識になっている景色に、ある「装置」を置くことで、「あらまあ、ちょっとステキ」と感じるものを創造する集団「造形実験カロス」が11月23日、伊勢「河崎商人市」に出現し、「風見箱」「風見帽」「ホルンでみるん」を発表した。

「ホルンでみるん」の前で懇談する伊勢河崎まちづくり衆の高橋徹理事長と名古屋工業大学石松准教授

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 「カロス」は、加藤ひろしさん、加藤良将さん、石松丈佳さん、神村昇作さんの4人の名前の中にある「カ」「ロ」「ス」を取り、ギリシャ語で「美」を意味する「Kallos」をかけて命名。環境の変化や特質を視覚化する装置=「環境感知器」を作り、街角に出かけ今まで気が付かなかった風やにおい、音など日常の風景の中に潜む「カロス=美」を発見してもらおうと活動する。

 NPO法人伊勢河崎まちづくり衆(伊勢市河崎)の高橋徹理事長が、河崎の町に新しい感性を吹き込みたいと、伊勢市出身で名古屋工業大学准教授の石松さんらに協力を呼びかけ2005年「河崎アートスクール」を開催したのがきっかけで、その後も石松さんを中心に河崎の町に新たな風を吹かせている。

 今回の「装置」は、風が吹くとアルミパイプが揺れきれいな音色を出す「風見箱(ふうみばこ)」、風を感知し記録するドラえもんのタケコプターのような「風見帽(ふうみぼう)」、犬の視線やキリンの視線になれる水道パイプに鏡を付けた「ホルンでみるん」。会場に居合わせた人たちは直接「装置」に触れ、「あらまあ」を体験した。

 石松さんは「いつもの風景の中に『環境感知器』と名付ける『装置』を置くだけで無意識だった景色が輝いて見えるようになる。普段の何気ない生活にも視点を変えれば新しい発見がある」と話す。

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