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「カルピス入りつくだ煮」カルピス好き高じて、入れたらふっくら-鳥羽の水産会社

「カルピス入りつくだ煮」カルピス好き高じて、入れたらふっくら-鳥羽の水産会社。カルピスの希釈液を投入する従業員

「カルピス入りつくだ煮」カルピス好き高じて、入れたらふっくら-鳥羽の水産会社。カルピスの希釈液を投入する従業員

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 鳥羽の水産会社「松村水産」(鳥羽市畔蛸(あだこ)町、TEL 0599-33-6262)が作るカルピス入りのつくだ煮「あさりふっくら煮」(450円)が人気を集めている。

カルピス入りつくだ煮「あさりふっくら煮」の仕込み風景

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 伊勢志摩の新鮮な魚介類を販売する会社として1971(昭和46)年創業の同社。魚介類の販売のほか、土産物店「鳥羽海鮮市場 海の駅 黒潮」パールロード店(浦村町)、相差(おうさつ)店(畔蛸町)や和食店「黒潮ダイニング 花」(伊勢市御薗町)などを展開する。3年前から加工食品の製造販売にも力を入れる。

 カルピス入りつくだ煮ができた経緯はこうだ。カルピス好きの同社の松村原宏取締役総括部長がアサリのつくだ煮を仕込んでいるとき、「水あめの粘りにカルピスが似ているから、この(飲んでいる)カルピスを入れたらおいしいんじゃないだろうか?」とひらめいた。後日、試験的に作ってみることになり、しょうゆで煮たアサリの中にカルピスを少しずつ入れていった。しかし少しずつでは味の変化が見られないので「全部入れてしまえ」とカルピスの原液(希釈液)1本(500ミリリットル)を全部入れた。やがて異臭が加工場に立ちこめ、「やったった(失敗してしまった)」と諦めていたところ、乳酸菌独特の臭いが飛び、カルピス本来のまろやかな香りがほんのりと残りながら仕上がった。試食してみると、従来加工していたつくだ煮とは違い、「まろやかでふっくらとした中に、カルピスの香りが少し残る最高の出来になった」(松村さん)という。「試行錯誤の結果現在は、50キロのアサリに対して約6リットルのカルピスの原液を入れ調合している」と漏らす。

 「もともとカルピスは飲料だったが、いつの日か料理の調味料としても使われるようになった」とカルピス(東京都渋谷区)広報CSR部担当者。カルピス誕生90周年の2009年7月7日に同社の社員食堂でカルピス入りの料理を提供し話題になった。それ以降毎月7日にカルピス入り料理が出されるようになり、それらの料理レシピを集めた「カルピス社員のとっておきレシピ」が昨年6月出版された。「エビチリやのり巻き、サツマイモのさわやか煮、パスタなどを紹介するが、つくだ煮のレシピはなかった」という。

 アサリ以外に、現在はカキ、ホタテ(各650円)の商品も完成。同店のほか、道の駅 伊勢志摩(志摩市磯部町)、ドライブンイン鳥羽(鳥羽市鳥羽)、マリンターミナル(同)、鳥羽一番街(同)、ホテル鳥羽小涌園(安楽島町)などで扱う。

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