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「ピカチュウが電気を作ってる?」-ポケモンの電気バス、伊勢市内を4往復

「ピカチュウが電気を作ってる?」-ポケモンの電気バス、伊勢市内を4往復

「ピカチュウが電気を作ってる?」-ポケモンの電気バス、伊勢市内を4往復

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 ゲームやアニメなどで世界的に人気の「ポケットモンスター(ポケモン)」の中心的キャラクター「ピカチュウ」を車体全面にラッピングした三重交通(津市)の大型電気バスが3月31日から、伊勢市内を走っている。

ピカチュウのバスが宇治山田駅ー伊勢市駅伊勢神宮外宮ー内宮を走る

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 同バスは、いすゞ自動車製のERGA QPG-LV234N3(全長10,925×全幅2,490×全高2,965ミリ)を電気バスに改造したもの。乗車定員74人、座席数32、東芝製の駆動用バッテリー(66kwh)を搭載(1充電走行可能距離約53キロ、最高速度70キロ)。車両価格約1億900万円(車両約1億100万円、充電器約500万円ほか)。改造はフラットフィールド(神奈川県厚木市)が手掛けた。

 黄色の車体にピカチュウがデザインされたバスは毎日8便(計4往復)宇治山田駅・伊勢市駅・外宮(げくう)・内宮(ないくう)のルート(行き=御幸道路、帰り=御木本道路)を走る。同社伊勢営業所の小瀬古恵則さんは「子どもたちには『ピカチュウのバス』と大人気」と話す。

 伊勢市は、「低炭素で豊かに暮らせる伊勢を創造すること」を目的に関係団体や企業ら36社で「電気自動車等を活用した伊勢市低炭素社会創造協議会」を設立(2012~2015年度)。同バスは同協議会の活動に賛同し、国土交通省の「電気自動車による地域交通グリーン化事業」から5,100万円、三重県の「地域と共に創る電気自動車等を活用した低炭素モデル事業」と伊勢市の「電気自動車バス導入に関する事業」からそれぞれ1,250万円の補助金を得て実現。

 通常、同型のディーゼルエンジンの大型バス(燃費約3.3キロ/リットル)で約17トンの二酸化炭素(CO2)を排出するが、同バスは約9.4トンのCO2を排出するため差し引き約7.6トンのCO2削減につながる(電費は約0.8キロ/kwh)。

 ピカチュウのデザインは、株式会社「ポケモン」(東京都港区)社長の石原恒和さんが鳥羽市出身で伊勢高校(伊勢市神田久志本町)卒業という関係から、伊勢市の取り組みに賛同した同社から伊勢市に提供されたもの。小瀬古さんは「1回の充電で走行可能な距離は約53キロ、クーラーなど使用時で約30キロ。現在、朝フル充電して2往復し、昼に充電して午後の2往復を走る。10万ボルトの電気を放出するといわれるピカチュウですが、残念ながらこのバスで使用する電気は作っていない(笑)」と付け加えた。

 運賃は420円。

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