志摩半島の南に位置し、南は黒潮踊る太平洋、北は真珠養殖盛んな英虞湾に挟まれできた静かな森の中に8月、旅人応援カフェ「山の庵 もりびと」（志摩市志摩町越賀、TEL 0599-85-0471）がオープンした。

店の窓から見える森「山の庵 もりびと」、旅人応援カフェ

　もともと乳牛を飼い育てていた牧場跡を長年かけ整備し昔からある建物を改装し開業した同カフェ。店の窓からはオーナーの磯和文隆さんが育てる小さな農園と自然のままの森の緑が目に飛び込む。

　磯和さんは「ここにいると鳥の声や風の音を聞いているだけで癒やされる。愛犬と散歩に行くとイノシシが掘った穴に出くわすこともしばしばあるがその穴を見て『生きるということはこういうことなんだ』と考えさせられる。自然と触れ合える場になれば」と話す。

　メニューのコーヒーは、生豆を自家焙煎したオーナーオリジナルのブレンドを客の好みでドリップ式（シングル300円、ダブル400円）、プレス式（2杯分400円）、サイフォン式（300円）の3つの方法で入れる。そのほか、抹茶、チョコレートドリンク（400円）などがある。

　「キャンプしたい人は自由に空いた敷地にテントを張ってもらえれば。旅人には無料で開放している。こんな遠くまで訪れてくれた人を少しでも応援したくて」とオープンのきっかけを打ち明ける磯和さん。「山の中を歩くコースを整備し自由に自然観察ができる場所にしていきたい。カフェも農業も何もかも今はまだまだ勉強中。反対にお客さまから教えていただきながら、お客様と共に10年くらいかけ、この地を育てていきたい（笑）。地元の人にもゆっくりしてもらえる場になれば」とも。

　営業時間は、10時30分～19時、水曜・第3日曜定休。インターネット環境有り。