真珠養殖盛んな英虞湾の中心に位置する賢島にある通信制の代々木高等学校（志摩市阿児町）で4月2日、新卒の横田寛（ゆたか）さんが新入社員として入社辞令書を受けとった。

賢島スポーツガーデンの施設管理責任者も兼務する新卒の横田さん

　辞令交付式は、東京本部（東京都渋谷区）の一色真司校長とインターネットで結んだテレビ会議システム（スカイプ）を活用して行われ、粉川聖典（きよのり）副校長が辞令書を読み上げた。横田さんに辞令書が手渡されると同席した社員から拍手が起こった。その後横田さんが、入社に当たっての誓約書を元気よく読み上げた。

　大阪・泉佐野市出身の横田さんは大阪体育大学で児童福祉について学び、中学3年間軟式テニス、高校3年間と大学4年間を硬式テニスのクラブ活動で汗を流してきたという。入社と同時に賢島での寮生活を送る。

　同校は、小泉内閣の時に創設された構造改革特区制度でできた「伊勢志摩インターネット高校特区」を活用して2005年に開設された株式会社立の高校。横田さんは、株式会社の新入者員であるとともに、高校の体育の教員として勤務、同時に賢島スポーツガーデン（同TEL 0599-43-5566）の施設管理責任者も兼務する。

　同ガーデンは、ナイター設備もある全天候型テニスコート（オムニコート）7面を有する施設で、志摩市教育委員会によると2008年には8705人の利用者があったが2011年度には8067人に減少。これまで市営で営業を続けたが2012年度から指定管理者制度を採用し、同校がその管理者となったため横田さんに白羽の矢が立った。

　横田さんは「大阪出身なので志摩のことはまだまだよく分からないが、ここに来ればみんなが楽しくなれるような場の提供を目指したい。学生時代に指定管理で運営するテニスコートでアルバイトをしてきた経験を生かして、ガーデンを元気にしたい。そして志摩地域のまち作りに貢献できれば」と意欲を見せる。

　同ガーデンの営業時間は9時～21時30分（4月１日～9月30日）、9時～17時（10月１日～3月31日）。火曜定休（火曜祝日の場合は翌日休み）。
同市民1面1時間＝500円（ナイター＝1,000円）、市外1面1時間＝1,000円（同＝2,000円）。