真夏の海水浴場に人がいない?-志摩で大規模津波避難訓練に2,300人

東海地震、東南海・南海地震による津波災害を想定した避難訓練のため。誰もいなくなった海岸。

東海地震、東南海・南海地震による津波災害を想定した避難訓練のため。誰もいなくなった海岸。

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 東海地震、東南海・南海地震による津波災害を想定した避難訓練が7月26日、志摩市国府海岸と志島海岸一帯で開催され、海水浴客とサーファーでいっぱいになる真夏の海岸が、人が誰もいない状態になった。主催は周辺自治会、観光協会、漁協、サーフショップらで組織する志摩コーストガーディアンズ。

海水浴客、サーファーらでにぎわう国府海岸。避難訓練の前の状態。

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 7月26日9時50分に紀伊半島沖を震源とするマグニチュード8.6の地震が発生し、震度6強の地震を観測し、志摩半島から熊野灘沿岸に津波警報が発令された――という想定で、国府海岸と今回から新たに志島海岸で、避難訓練を実施した。

 主催者の発表によると、海水浴客、サーファー1,500人に国府自治会住民、漁業者、パークゴルフプレイヤーら357人、志島地区414人、関係者50人計2,321人が当日の訓練に参加した。海で泳いでいる人やサーフィンを楽しんでいる人たちは、地震発生のサイレンと共に一斉に海から上がり、4~6分の間に、入道雲まで出た真夏の海岸が、誰一人海にいない異様な光景になった。

 同企画を市と共に実施・計画してきた三重大学の川口淳准教授は「今年で4回目になり、悪く言えばマンネリ、よく言えば定着してきた感があり、とても意義のあることだと思う。観光客やサーファーなど県外からも多く集る夏休み期間中の日曜日に開催することは、まったく避難訓練を想定していなかった人たちにも防災意識を植え付けるいい機会」と話した。

 この日、太平洋沿岸地域の三重、和歌山、徳島、高知県でも同時に津波避難訓練が実施された。

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