1日3千杯出していた伊勢のラーメン店が「売上目標3百杯に変更」した理由

市丸ラーメン(700円)は、あっさり系スープで細麺。刻みネギ、チャーシュー、メンマをトッピング。別の器に入れた魚だしスープが、客の好みで味に変化をつけるとダブルスープとして人気が高い。

市丸ラーメン(700円)は、あっさり系スープで細麺。刻みネギ、チャーシュー、メンマをトッピング。別の器に入れた魚だしスープが、客の好みで味に変化をつけるとダブルスープとして人気が高い。

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 伊勢神宮内宮前・おはらい町のラーメン店「市丸」(伊勢市宇治中之切町、TEL 0596-26-0328)が昨年12月、改築し新店舗で営業を開始した。

この地区の青年団団長も務めた。町への思いも、ラーメンへのこだわりも、人一倍熱い西岡店長。

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 店長の西岡光信さんは「当店は、大阪で3店舗の『市丸食堂』を営業する祖祖母の店で提供するラーメンの味を伊勢でも――と思い1995年にオープンした。当初は『大阪の味』があまり受け入れられなかったが、試行錯誤しながら現在の味になった。今では丼が空で戻ってくるのがとてもうれしい」と話す。

 メニューは、市丸ラーメン(700円)、特製ラーメン(800円)、チャーシューメン(900円)の3種類。市丸ラーメンは、トリガラ、ブタ、コンブ、シイタケなどから取っただしをベースにあっさり系スープ。細麺の上に、刻みネギ、チャーシュー、メンマをトッピングしたシンプルなもの。同時に魚だしスープを別の器に入れ提供する。特製ラーメンは、旬の食材を使用した期間限定的な位置づけで、現在は真珠貝(アコヤ貝)の貝柱を使った魚ダシベースのラーメン。チャーシューメンは、市丸ラーメンにチャーシューを増量したもの。

 「これまで1日に出したラーメンの数の記録は、オールナイトではあるが約3,000杯。新たに店舗を構え、1日のラーメンの売上目標を10分の1の300杯に設定した。利益を追求すれば数を多く出せばいいが、味やサービスに自信が持てなくなる。心機一転の気持ちで、味で勝負し、何度も足を運んでもらえるラーメン店を目指したい。300杯に渾身の思いを込めようと思った。この町に住まわせて頂き、商売させて頂き、本当にこの町を愛している。だから無理をせず細く長くいきたいと思った。おかげさまで1日に出る残飯の量はこぶし1つない」と西岡店長。

 新店舗では、通常24センチのテーブルの高さを4センチ高くし28センチに変更、ラーメンが食べやすいように配慮した。満席で行列ができ待機する客に対して、屋根のある雨風がしのげる待機場所を店内に確保。また併設店としてコーヒーなどを提供する「カフェ光」(22席)も同時にオープンした。

 営業時間は、ラーメン市丸=11時~16時、カフェ光=10時~16時30分。

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