伊勢が舞台の映画「半分の月がのぼる空」完成-感動の「伊勢弁」

伊勢が舞台の映画「半分の月がのぼる空」完成で舞台あいさつをする深川栄洋監督(中央)との小榑洋史プロデューサー(右)と、映画「半分の月がのぼる空」伊勢実行委員会山本雅則委員長(左)

伊勢が舞台の映画「半分の月がのぼる空」完成で舞台あいさつをする深川栄洋監督(中央)との小榑洋史プロデューサー(右)と、映画「半分の月がのぼる空」伊勢実行委員会山本雅則委員長(左)

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 山田赤十字病院や虎尾山など伊勢での撮影を終え完成した、高校生の男女の純愛を描いた映画「半分の月がのぼる空」の試写会が1月22日、地元マスコミや関係者らを対象に「進富座(しんとみざ)」(伊勢市曽祢)で開催された。

映画「半分の月がのぼる空」のワンシーンは伊勢新道商店街で

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 同映画は、発行部数140万部を超える伊勢出身の橋本紡(つむぐ)さんの小説「半分の月がのぼる空」の原作を元に、「60歳のラブレター」の深川栄洋(よしひろ)監督と、「ガチ ボーイ」を手がけた脚本家の西田征史さんとのコンビで作り上げた。

 主人公の裕一役には「ラスト サムライ」で映画デビューした俳優の池松壮亮(いけまつそうすけ)さん、里香役には「ポッキー」のCMに出演中の女優・忽那汐里(くつなしおり)さん、夏目役にはテレビドラマ「水曜どうでしょう」でブレイク、NHK大河ドラマ「龍馬伝」にも出演中の大泉洋さんが出演する。主題歌「15の言葉」を阿部真央さんが歌う。

 試写会では、深川監督とプロデューサーの小榑(こぐれ)洋史さん、映画「半分の月がのぼる空」伊勢実行委員会の山本雅則委員長が登壇し、これまでの経緯や映画への思い入れ、エピソードなどを披露した。

 深川監督は「今日伊勢まで電車で来たが、伊勢に入った瞬間に映画で使用した音楽が(頭の中で)鳴り、『ただいまっ』という気持ちになった。伊勢市駅で降り、歩いて外宮、内宮を参拝し、再び五十鈴川駅まで歩き、宇治山田駅で下車し河崎の町を見学した。撮影する1年前に2日間歩いて感じた『ゆったりとした時の流れ』を再び感じた。独特の伊勢弁や観光地のイメージが強すぎて見えてこなかった伊勢の魅力を映画の中で表現できた。撮影中伊勢の人の温かさ、もてなそうとしてくれる思いに触れた。この映画は、伊勢の人と一緒に作り上げた映画」と話す。

 映画のシーンで象徴的な場「砲台山」として取り上げられている虎尾山の山頂ルートの整備などを全国のボランティアらと活動し、映画撮影期間中のエキストラの手配やフォローなどを行った山本委員長は「率直に、完成してうれしいな――という気持ち。その気持ちを感じてもらえれば」と映画に関わった延べ1,000人のエキストラの人たちに呼びかけた。

 深川監督は「積み木を積み上げるように作り、映画の後半で『あれっ』と思う仕掛けがしてある。1回目それに気づき、2回目でそれを確認しながら見ていただき、この映画を見ることで何かを感じてもらえたら」とPRする。

 試写会に参加した伊勢市在住の男性は「伊勢弁がこんなに感動させてくれるものだとは――。涙腺が緩みっぱなしでした」と涙ながらにもらした。

 映画の上映は、地元進富座で3月27日から先行ロードショー。現在、三重県内109シネマズ四日市、ワーナー・マイカル・シネマズ津のほか、スガイシネプレックス札幌劇場(北海道)、シネセゾン渋谷、池袋テアトルダイヤ(東京)、ゴールド劇場(愛知)、シネ・リーブル梅田(大阪)、京都シネマ(京都)、シネ・リーブル神戸(兵庫)、シネ・リーブル博多駅(福岡)の劇場で4月3日からの全国ロードショーが決定している。

 特別鑑賞券=1,300円、当日券=1,800円。

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