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単3乾電池40本で走る「エネ1GP」伊勢工高機械部チーム悲願の完走

単3乾電池40本で走る「エネ1GP」伊勢工高機械部チーム悲願の完走

単3乾電池40本で走る「エネ1GP」伊勢工高機械部チーム悲願の完走

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 鈴鹿サーキット(鈴鹿市)国際レーシングコースで8月2日、充電式単3乾電池40本のみをエネルギー源に走る「Ene-1GP(エネワングランプリ)」が開催され、伊勢工業高校(伊勢市神久)機械部のチーム「さあ伊工CAR」が4回目の挑戦で悲願の完走を達成し、総合20位と健闘した。

【その他の画像】単3乾電池40本で走る「エネ1GP」伊勢工高機械部チーム総合20位

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 9月27日に開催される自動車レースの最高峰「2015 FIA F1 世界選手権シリーズ第15戦 日本グランプリレース(日本GP)」と同じコース(1周5.807キロ)を走るEne-1GP 。高低差40メートル、ダンロップコーナーは最大勾配は上り7.8%とアップダウンに富んだコースとなっているため、限られたエネルギーだけで1周するのは難しい。さらに真夏の太陽が密閉空間のドライバーを苦しめる。

 2011年から始まり今年で5回目となる同レースは、自作の電気自動車に動力源としてパナソニック製の充電式単3電池40本を使うことが条件。3輪以上の「KV-40」に昨年から2輪部門の「KV-BIKE」も追加された。KV-40には車両重量の制限がない「KV-1」と車両重量が35キロ以上の「KV-2」の2種類のクラスがある。ルールは同コースを1周ごとにインターバルを取りながら3周し、その合計タイム(走れなかった場合は走行距離)で競い合う。電池の消費量を少なくするためのアクセルとブレーキ操作、電気消費の大きい登り坂と下り坂での電気の使い方など、エネルギーマネジメントがポイントとなる。

 今レースには、KV-1クラスに64チーム、KV-2クラスに21チームの計85チームが参戦。伊勢工業高校機械部のチームは、これまでKV-2クラスにエントリーしていたが過去3回のチャレンジで1周することさえできずに涙をのんでいた。今年はKV-1クラスにくら替えし中村遼我さんと池田翔馬さんのドライバー2人で合計36分31秒287(1回目11分53秒464、2回目11分42秒253、3回目12分55秒570)の記録で、総合20位、KV-1クラス18位、高等学校部門29チーム中7位に輝いた。三重県内の12チームの中でも、総合10位、KV-1クラス9位の三重大学と台湾の南台科技大学とのコラボレーションチーム「日台之翼Ene-1 Team」に次いで2位となった。

 機械部を指導する同校教諭兼チームマネジャーの鈴木守さんは「作業は放課後を使って取り組んだ。今回も時間がなかったが、完走できてよかった。モーター部品など一から取りそろえて製作しようと思うと経費も高くなり、高校だけの予算では厳しい。来年さらに上位を目指したいが、それにはスポンサーの協力が必要。ぜひとも応援いただきたい」と話す。

 KV-40チャレンジ総合優勝は、神奈川県の一般参加チームTeam BIZONだった(合計18分27秒310、1回目6分04秒008、2回目6分05秒167、3回目6分18秒135)。

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