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夏至の日に、伊勢志摩最高峰・朝熊岳山頂から富士山と朝日重なる

夏至の日に、伊勢志摩最高峰・朝熊岳山頂から富士山と朝日重なる(写真は2013年6月23日撮影「天地開闢」)

夏至の日に、伊勢志摩最高峰・朝熊岳山頂から富士山と朝日重なる(写真は2013年6月23日撮影「天地開闢」)

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 夏至の日前後に、伊勢志摩で最も高い朝熊岳(あさまだけ)の山頂から富士山に朝日が重なる絶景を撮影することができる。

【その他の画像】世界遺産登録された富士山と朝日、200キロ離れた伊勢の地からくっきりと

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 朝熊岳の山頂付近まで自動車で上ることができる観光有料道路「伊勢志摩スカイライン」を運営する三重県観光開発(津市)が、2012年6月21日の夏至の日に試験的に開門したのがきっかけで、それ以来毎年夏至に合わせて5年連続、早朝3時30分からゲートを開けている。今年は6月18日~21日の4日間。

 富士山が世界文化遺産に登録されたのは2013年6月22日。その翌日の23日、空一面を雲が覆い朝日が出るのは無理だとあきらめていたが、空が真っ赤に焼け、太陽の位置から垂直に光の柱が立つ太陽柱(サンピラー)が日の出時刻前に現れた。さらに真っ赤に焼けた雲をキャンパスにして逆三角形の富士山の影が映り込み、日の出時刻には富士山の左の肩から朝日が現れた。その場にいたカメラマンはその光景を見て、「日本神話『天地開闢(かいびゃく)』のようだ」と口を揃えた。

 朝熊岳は、「伊勢神宮の奥の院」または「伊勢神宮の鬼門(北東=丑寅)を守る寺」として昔から伝えられる金剛證寺(こんごうしょうじ)が標高500メートルの地に立つ。欽明天皇のころ(540年~)に暁台上人によって開山。平安時代825年に弘法大師空海が真言密教修行の大道場を開き発展させたが、その後衰退。1392年に建長寺(神奈川県鎌倉市)の仏地(東岳文昱)禅師が再興し、真言宗から臨済宗に改宗し現在に至っている。本尊は、日本三大虚空蔵菩薩(ぼさつ)の第1位に位置付けられる「福威智満虚空蔵大菩薩(ふくいちまんこくうぞうだいぼさつ)」。6月27~29日は、同山を再興した仏地禅師の命日(6月29日)を祭る開山忌が開催される。

 初日の18日は水平線付近に雲があったため富士山の姿を見ることはできなかったが、伊勢湾や鳥羽湾に浮かぶ離島が朝日に照らされ輝く様子を撮影することができた。

 通行料金は、自動二輪車=880円、軽・小型・普通自動車=1,250円。5月~8月の通常の開門時間は6時~20時。

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