「憲政の神様」「議会政治の父」と呼ばれた尾崎行雄の写真展が9月30日まで、尾崎咢堂記念館（伊勢市川端町、TEL 0596-22-3198）で開催されている。

　同展では、尾崎の衆議院議員初当選の時から自身の結婚式の様子、1937年の第70回帝国議会で辞世の句を懐に入れ、決死の覚悟で軍部攻撃を2時間にわたって演説している写真など10点を展示している。

　尾崎行雄は1858年に神奈川県相模原市津久井町（旧相模国津久井県又野村）で生まれ、1872年からの約2年間を伊勢市（旧度会県山田）で過ごし、1890年（明治23年）第1回総選挙で三重県選挙区より出馬。33歳で初当選し、以後63年間、連続25回当選の記録を作る。1898年大隈重信内閣で40歳の若さで文部大臣に就任。1903年～1912年に東京市長も務める。「民主主義」の復活と、「世界連邦」の建設を提唱し「世界平和」の確立のために活動し、1953年の「バカヤロー解散」による総選挙（第26回衆議院議員総選挙）で落選し政界を引退。1954年（昭和29年）10月、96歳で死去した。咢堂（がくどう）は、尾崎行雄の雅号。

　同館の中田勲見さんは「写真は大きなものを展示し、時代時代の尾崎さんをよくとらえている。写真展に来場いただき『尾崎行雄』をもっと知ってもらうきっかけになれば」と話している。「時間に余裕があれば、できるだけ付き添って詳しく説明させていただくようにしている。尾崎さんのエピソードなどもたくさんあるので気軽に立ち寄ってもらえれば」（中田さん）とも。

　開館時間は9時～16時30分。月曜休館（祝休日の場合は翌日）。入館料は、大人＝100円、小･中･高校生＝80円。

尾崎咢堂記念館NPO法人咢堂香風尾崎行雄記念財団ワシントンDC桜祭り