日本酒や蒸留酒を製造販売する「伊勢萬」(伊勢市小俣町)が8月6日、伊勢神宮内宮(ないくう)前のおかげ横丁にある「伊勢萬 内宮前酒造場」内の蔵を利用し、自社で製造するウイスキーやクラフトジンを試飲・購入できる「伊勢萬 伊勢蒸留所直売所」(宇治中之切町)をオープンした。
伊勢神宮内宮前「伊勢萬」内に伊勢蒸留所直売所 伊勢産ジャパニーズウイスキー「シングルモルトウイスキー伊勢-2025edition-」
「内宮前酒造場」では、伊勢神宮を流れる五十鈴川の伏流水で日本酒「おかげさま」を製造し、小俣町明野の「伊勢蒸留所」では、焼酎「ステラ」「光年」、リキュール「ステラハーフムーン」、クラフトジン「伊勢神」などを製造する。2021年に創業時からの夢であった「ウイスキー造り」を本格始動。伊勢志摩初のクラフトウイスキー「ブレンデッドウイスキー神路(KAMIJI)」を発売すると「IWSC(インターナショナル・ワイン・アンド・スピリッツ・コンペティション)2024」で最高金賞を受賞。2023年12月には、伊勢蒸留所で蒸留・熟成したモルト原酒と、長期熟成のスコットランド産モルトをヴァッティングした「ピュアモルトウイスキー神路(KAMIJI)」を発売。昨年12月には伊勢志摩初のモルト原酒100%のジャパニーズウイスキー「シングルモルトウイスキー伊勢-2025edition-」を250本限定で販売した。
これまでも内宮前酒造場では日本酒以外のアルコール商品も取り扱ってきたが、より深く蒸留酒の魅力を伝えるため、テイスティングスペースを備えた直売所を新設。蔵を改装しカウンターを配置した店内では、伊勢蒸留所が手掛けるウイスキーやクラフトジンの有料試飲を提供。ストレートでの飲み比べをはじめ、気軽に楽しめるハイボールなど、それぞれの香りや味わいの違いを体感できる。
店内には、ウイスキー造りに欠かせないポットスチル(蒸留器)の実物大写真パネルを掲示するほか、2003(平成15)年から実際にウイスキーの熟成に使用してきた本物のウイスキーたるを展示する。
店内での試飲は、それぞれ20ミリリットル入り、ストレートもしくはロック、ハイボール(ジンはソーダ割り)で提供。価格は、「ブレンデッドウイスキー神路」=1,100円、「ピュアモルトウイスキー神路」=500円、「シングルモルトウイスキー 伊勢2025 edition」=800円(それぞれハイボールは100円増し)。「クラフトジン 伊勢神」(IWSC 2026金賞受賞)=500円(ソーダ割り600円)。
小林大介社長は「この場所で日本酒を製造していることにも驚かれるが、伊勢でウイスキーを作っていることも多くの人に知ってもらいたいと思い、試飲できる直売所を開設した。伊勢を訪れた人に、伊勢蒸留所の蒸留酒をより身近に感じていただき、旅の思い出として気に入った1本を持ち帰っていただける場所にしたい」と話す。
さらに小林社長は「ジャパニーズウイスキーとして認められるには、原材料に麦芽使用、国内採水、糖化から瓶詰めまでの全工程を国内で行い、木製たるで3年以上貯蔵することなどの条件がある。『伊勢』は3年8カ月熟成したものを瓶詰めし、条件をクリアしたジャパニーズウイスキー。現在、蒸留所内には約800たるの『伊勢』の原酒が眠っている。毎年約80から100たるを仕込み、品質向上と在庫の積み上げを行っている。大きな目標として、『次世代の式年遷宮』の節目に合わせて『20年熟成のシングルモルトウイスキー』をリリースし、20年に一度という伊勢神宮の式年遷宮の最も重要な歴史的サイクルと重ね合わせることで、地域と共に歩む蒸留酒としての価値を高めていきたい」と思いを込める。
営業時間は、9時30分~18時。