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伊勢で楽曲「常若の森」完成披露コンサート 神宮元神職の河合真如さんが作詞

伊勢で楽曲「常若の森」完成披露コンサート 神宮元神職の河合真如さんが作詞(撮影=岩咲滋雨)

伊勢で楽曲「常若の森」完成披露コンサート 神宮元神職の河合真如さんが作詞(撮影=岩咲滋雨)

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 元伊勢神宮神職の河合真如(しんにょ)さんが作詞を手掛け、伊勢市生まれ明和町育ちの音楽家・長岡成貢さんが作曲を担当した曲「常若(とこわか)の森」の完成披露コンサートが11月10日、伊勢市観光文化会館(伊勢市岩渕)大ホールで開催された。

【その他の画像】「常若の森」完成披露コンサート

 岐阜県出身の河合さんは、公害をきっかけに自然との共生を基盤とする神道に共感し、1975(昭和50)年から伊勢神宮に奉職。神宮禰宜(ねぎ)、第62回式年遷宮広報室長、神宮徴古館・せんぐう館館長などを歴任。退職後、松尾芭蕉の研究にいそしむ。著書に「常若の思想 伊勢神宮と日本人(2013)」(祥伝社)、「伊勢神宮の智恵(2015)」(小学館文庫)などがある。

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 明和町観光大使第1号でもある長岡さんは、東京を中心に活動し、嵐やSMAP、EXILE、MISIA、中島美嘉さんなどさまざまなアーティストに楽曲提供、映画「桜田門外ノ変(2010)」「渾身 KON-SHIN(2013)」「中国版 深夜食堂(2019)」、ドラマ「日曜劇場 JIN-仁-(2009~2011)」などの音楽を手掛けた。1992(平成4)年に明和町の「斎王祭り」のテーマ曲で、実在した皇女(ひめみこ)「斎王」をイメージした曲「斎宮(さいくう)物語~斎王(いつき)の舞」を制作、以来「斎王」の祈りの心、日本の美を世界に発信すべく「ひめみこプロジェクト」を主宰する。

 「常若」は、常に若々しいこと、みずみずしいエネルギーが満ちあふれている状態をいう神道の精神。「常若の森」の歌詞では「幾千年の月日の中で 何億万のいのちが生まれ 過去と未来を繋ぎ続ける」と表現している。

 コンサートは5部構成で、河合さんの詩「天地(あめつち)」に合わせて、渡会光晴さんのピアノとはたりえさんのオイリュトミーによる舞、 河合さん作詞、長岡さん作曲で戦争について歌う「護国の桜」「千の約束」を歌手で小野八幡神社(兵庫県神戸市)現役神職の涼恵さん、高校1年生の片山佳音さんがそれぞれ歌い、松江護国神社(島根県松江市)禰宜の工藤智恵さんが「千の約束」についてのエピソードを披露した。そのほか、「忘れていたら思い出してね」(作詩=河合さん、作曲=竹下正登さん、歌=能勢晶子さん、フルート=渡辺奈津美さん、ピアノ=渡会さん)や初穂曳(はつほびき)を歌った曲「令和 初穂曳」を披露。「令和 初穂曳」はこの日が初公開で、南伊勢町出身の翔大(しょうだい)さんが伊勢神宮奉仕会青年部の木やりとともに歌い上げた。

 「ひめみこプロジェクト」の選抜チームとして、歌=涼恵さん、田中裕梨さん、バイオリン=クラッシャー木村さん、箏=吉永真奈さんの女性4人とピアノ=長岡さんが、11月14日発売のCD「 美しきひめみこたちの物語」収録曲から「ヒメミコタチノウタ」(作詞=長岡さん)、「祈りのとき」(同=千種清美さん)、「みそぎはらい」(同=夏ノ芹子さん)を演奏した。フィナーレには同CD収録曲で今回のコンサートタイトルでもある「常若の森」が会場全体に響き渡った。

 河合さんは「神宮の森は田畑を潤す清らかな水と遷宮用材の源であり、自然の循環と生命連鎖を約束する聖地。『常若の森』の音楽を通して永遠の時空に息づく魂や愛、崇高な祭りの意義、自然が織り成す世界について思いをはせていただければ」と話す。

 長岡さんは「第62回式年遷宮の翌年、せんぐう館のテラスで河合さんから倭姫命についてお話を伺った。その時初めて『常若の森』という美しい一遍の詩を見せていただいた。常若の精神の中にこそ倭姫命の心もあるのだと聞き、大変感動したのを今でも覚えている。それから数年経ち、『常若の森』の美しい言葉の数々がメロディーに乗り、森に吹く風、流れる川のようなハーモニーを生み出し常若の音楽となった。この伊勢の地から常若の音楽、ひめみこの永遠の祈りが世界中に響きわたることを祈っている」と笑顔を見せる。

 コンサートの最後には、「常若の森」の英語バージョン「Youthful Forest(ユースフルフォレスト)」を担当したLynne Hobday(リン・ホブデイ)さんから伊勢市にCDの贈呈式も行われた。

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