近鉄（大阪市）の観光特急「しまかぜ」50000系が3月21日、誕生から10周年を迎えた。

【その他の画像】「しまかぜ」10周年

　「しまかぜ」は、近鉄名古屋駅、京都駅、大阪難波駅から週6日それぞれ1本ずつ、賢島駅まで乗客を運ぶ6両編成の列車（全138席）で、同社が2013（平成25）年10月に執り行われる伊勢神宮式年遷宮に合わせて伊勢志摩地域活性化の起爆剤として導入（京都便は翌年10月）。天皇皇后両陛下が伊勢神宮や神武天皇山陵（奈良県橿原市）を参拝する際に、近鉄名古屋駅・宇治山田駅間、京都駅・橿原神宮前駅間でそれぞれ「お召し列車」として採用されている。2014（平成26）年「ブルーリボン賞」を受賞。

　この日は、「しまかぜ」が生まれた2013年生まれの子どもとその家族計30組（110人）を抽選で招待し、「しまかぜ」が停車する賢島駅（志摩市阿児町）のホームを貸し切り、誕生日会「しまかぜバースディパーティ with しまかぜキッズ」を開いた。

　同社は、「しまかぜ」運行開始10周年を記念してグッズを販売。大阪、京都、名古屋発着便ごとにシリアルナンバーが入る各便限定300個の記念メダル（3,500円）や10周年ロゴ入り500個限定のペーパーウエート（5,000円）、フェースタオル（1,000円）、しまかぜスカーフ（3,800円）は「しまかぜ」の車内で、ラバーキーホルダー（600円）、タオルハンカチ（500円）、ネクタイピン、サーモステンレスマグ（以上1,500円）、マルチポーチ（ストラップ付き）（2,500円）は車内のほか、鉄道関連イベントや近鉄百貨店インターネットショップで販売する。

　賢島駅構内にあるコンビニエンスストアも「しまかぜ」10周年を祝福。白色や水色の風船で飾り、車内でしか食べることができない「しまかぜ弁当」を1日限定で販売した。

　鳥羽駅長の岩城孝さんは10歳の子どもたちに「大人になってからも『しまかぜ』に乗って伊勢志摩に来てもらえたら」と呼びかけた。

　これまでの10年間で「しまかぜ」に乗車した人は、3路線合計で約220万人。