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伊勢の老舗ヒジキ加工会社「北村物産」からヒジキより黒い「炭」「墨」

伊勢の老舗ヒジキ加工会社「北村物産」がヒジキより黒い「炭」と」墨」販売

伊勢の老舗ヒジキ加工会社「北村物産」がヒジキより黒い「炭」と」墨」販売

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 ヒジキをメインにワカメやアラメなど黒い乾物を製造販売する北村物産(伊勢市東大淀町)が6月15日、輪をかけて黒い新商品2種類の販売に乗り出した。

【その他の画像】「伊勢麻墨」と「伊勢麻炭」

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 同社は江戸時代後期の寛政年間に創業したとされるヒジキ加工会社。江戸に出荷したヒジキが人気を博し、「伊勢ひじき」の名を知らしめた。現在は伊勢志摩産に限らず全国のヒジキを買い付け加工販売する。

 新商品は、「伊勢麻炭粉」「伊勢麻墨」。伊勢麻炭粉は、伊勢で栽培した麻の皮をはいだ後に残る茎=麻幹(おがら)を炭にした食品添加物。伊勢麻墨は、伊勢麻炭粉と三重県鈴鹿地方で平安時代から1300年以上続く高級墨「鈴鹿墨」の原材料に使うすすににかわを合わせて文具や絵具の墨に仕上げた。伊勢麻墨の題字は松阪市在住の書家・伊藤潤一さんに依頼した。

 同社の北村裕司社長は「麻幹の新たな活用方法として作ったのが伊勢麻炭粉。さらに伊勢麻炭粉で墨の開発を目指した」と振り返る。

 墨の開発では、鈴鹿市の吉川裕美さんが鈴鹿墨メーカーで進誠堂(鈴鹿市)の伝統工芸士・伊藤晴信さんに依頼して実現した。両商品の開発では、麻栽培普及に取り組む伊勢麻振興協会(伊勢市)の協力も得たという。

 北村さんは「いいにじみ方をする一方で粘りもあるので画と書のどちらでも使えそう。同協会の名誉顧問を務める作家の竹田恒泰さんにも見せて喜んでもらいお墨付きを得た。売り上げの一部は伊勢麻の生産者の支援に活用することができれば」と北村さん。「日頃から黒い物ばかり作っているが、新商品はどちらもヒジキよりも黒い」とほほ笑む。

 価格は、「伊勢麻墨」が、二丁型(約30グラム)=1万1,000円、規格外品=9,900円。「伊勢麻炭粉100グラム」=7,777円。

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