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鳥羽商船高専がスマホアプリコンテストでダブル受賞 小型船、自転車の事故防止に

鳥羽商船高専がスマホアプリコンテストでダブル受賞 小型船、自転車の事故防止に

鳥羽商船高専がスマホアプリコンテストでダブル受賞 小型船、自転車の事故防止に

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 鳥羽商船高等専門学校(鳥羽市池上町)制御情報工学科の2チームが10月1日・2日、「第3回学生スマートフォンアプリコンテスト」で最優勝賞と優秀賞に輝いた。

【その他の画像】鳥羽商船高等専門学校の学生がスマホアプリ開発

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 NTT武蔵野研究開発センタ(東京都武蔵野市)で行われた同コンテスト。主催は情報処理学会CDS(コンシューマ・デバイス&システム)研究会。1日に各チームのプレゼンテーションがあり、2日に審査発表があった。

 最優秀賞は、同科4年生チーム(山本龍也さん、奥田健斗さん、柴田遥規さん、西浦勇気さん、KoryaChiathongさん)が作ったアプリ「SaNaVi(Safety NaVigator for small boats)」。優秀賞は、同3年生チーム(世古口英大さん、渡辺一喜さん、服部魁人さん)のアプリ「ちゃりんこRing」。

 両チームは、スマートフォンに搭載されているGPS(全地球測位システム)や加速度センサーを活用し、気軽で安価に社会問題を解決しようと開発に当たったという。

 「SaNaVi」は、小型船舶の異常運航検知や、船舶同士の衝突を未然に防ぐアプリ。大型船にはAIS(船舶自動識別装置)の設置義務があるため危険を事前に察知することができるが、小型船には設置の義務付けはなく、導入しようとしても高額であることからほとんど装備されないという。近年の船舶事故の約75%が小型船舶によるものといい、事故原因の約40%が見張り不十分であることからその問題を解消しようとアプリを開発。

 「ちゃりんこRing」は自転車の危険運転を検知して警告を行い、危険運転箇所のマップを自動生成することで事故の抑制を促すシステム。警視庁によると、自転車事故による死傷者の数は年間12万人以上。今年6月1日の改正道路交通法では、危険な自転車運転を繰り返した人に対して運転者講習の受講が義務づけられている。同アプリでは自転車の危険運転を検知した瞬間から前後30秒の動画を撮影して保存するドライブレコーダー機能や、蛇行運転、転倒、急ブレーキ、スピード違反などの行為を判断し地図上に反映させハザードマップを作成したりすることができる。

 「SaNaVi」を開発した山本さんは「伊勢志摩の海でも小型船舶の事故が多発していたので何か役に立つアプリができないかと考えていた。小型船舶に乗る人みんながこのアプリを使ってくれたら事故を大幅に防ぐことが可能になるかもしれない」と期待を寄せる。

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