南伊勢町の「田曽白浜」に隣接する耕作放棄地となっていたミカン山をオフロード4輪バギーで走るツアーに12月1日、山頂の木の上に展望台を作った上級者コースが完成した。

【その他の画像】オフロード4輪バギーツアー　上級者コース木の上に展望台

　「田曽白浜」を拠点にカフェや宿泊施設の運営、グランピング、スカイダイビングなどのアクティビティーを提供し、中部国際空港や津市のヘリポートと伊勢志摩エリアをヘリコプターで結ぶ観光サービスの提案などを手掛ける「伊勢志摩観光開発」（度会郡南伊勢町田曽浦、TEL 0599-77-6208）。

　「ISESHIMA ADVENTURE（伊勢志摩アドベンチャー）」としてサービスを展開する同ツアーは田曽白浜に隣接する山々を、空冷4ストローク単気筒エンジン、排気量48ccのオフロード4輪バギーで走るアクティビティー。参加資格は18歳以上、要普通自動車免許（エキスパートコース以外、普通自動車免許持たない人もインストラクター同乗で体験可）。

　ツアーは、「OCEAN PACIFIC COURSE」（所要時間約50分、体験時間約20分、高低差60メートル、走行距離2.5キロ）は初心者向けコース（7,000円）、「WILD BORE COURSE」（所要時間約60分、体験時間約30分、高低差50メートル、走行距離4.3キロ）は農道をリノベーションしたダートコース（1万円）、「TASO PEAK COURSE」（所要時間約70分、体験時間約40分、高低差145メートル、走行距離 5.3キロ）は田曽の森の山頂を目指すエキスパートコース（1万2,000円）の3コースを用意する。

　「TASO PEAK COURSE」は、アップダウンが激しく、急な勾配をつけたコースで4輪駆動の軽自動車で走るのも困難な場所を何カ所か設置、上級者が楽しめるコースになっている。山頂付近にはできるだけ木を伐採せず自然環境を残した形で、強風で倒れながらもしっかりと根を下ろした木の上に展望台を手作りした。展望台からは田曽白浜や太平洋の大海原の景色が広がっている。

　同ツアー担当の佐々木正典さんは「オフロード4輪バギーツアーは、スカイダイビングを目的に来たが、強風や風向きなどで飛べない人のためにと思い考えだした企画だったが、すでに伊勢志摩の新たなアクティビティーとしても人気になってきている。当初バギーを8台準備していただいたが、人気で新しく2台追加して10台に増強した」と話す。

　「元々ミカン栽培を目的に開墾された山だったが、かなり前から、耕作放棄地となっていたようだ。当初は車で入ることも困難で、みんなで何日も掛けて整備した。不思議なことにミカンの木を探すが、朽ちてしまったのかどこにも見当たらない。周りの木々が成長しミカンの木に日光が当たらなくなったからか？あればミカン狩りもできるのに…。また、道だと思って進んでいくと行き止まりになって行けなかったり、まだまだ整備しがいがあり、もっと面白いコースができそうだ。さらに魅力ある地に再生させていきたい」とも。

　営業時間は9時～18時。来年5月31日まで。要予約。