志摩市出身のユーチューバー「はるか2号」（本名＝辻野悠香）さんが3月14日、志摩市役所を訪問し、スペインの公開オーディション番組「Got Talent Espana（ゴットタレント・エスパーニャ」に出演することを橋爪政吉志摩市長に報告した。

【その他の画像】志摩出身ユーチューバー「はるか2号」さん、2本のリコーダーを鼻で演奏　「ゴットタレント」出演

　ソプラノリコーダーを右の鼻の穴に、アルトリコーダーを左の鼻の穴に当てて二重奏で「世界に一つだけの鼻（花）」「愛を込めて鼻（花）束を」や「YOASO鼻（BI）」の曲などを演奏した動画をSNSに配信。日本のテレビ番組にも数多く出演するマルチタレントで、3月14日現在、SNSの総フォロワー数＝約25万人（ユーチューブ＝約15.4万人、インスタグラム＝約3.5万人、X＝約1.2万人ほか）。最も再生されている動画は296万回を数える。ソプラノリコーダーを支える台の代わりに敷島製パン（名古屋市）パスコの食パン「超熟」を使うという独特の演奏スタイルで、時折パスコの公式アカウントからもエールが送られている。

　現在23歳のはるか2号さんは、甲賀小学校、東海中学校（以上、志摩市阿児町）、鈴鹿工業高等専門学校（鈴鹿市白子町）を卒業し、現在、自宅のある志摩市と東京を行き来しながら活動する。小学1年の時に始めた空手は2段の腕前で、この日も空手の道着を着て登場した。幼少期の夏には自宅からすぐの国府浜（こうのはま）でよく泳ぎ、高専時代には海で泳げなくなるからと水泳部に所属していたという。

　はるか2号さんは「スペインからオファーをもらい、『行くしかないやろ』と即決。これまで日本のテレビ番組のほか、韓国の番組にも出演。海外からのオファーもたくさんあり、フォロワーの半分が香港や台湾など外国人。志摩市がインバウンド向けのPRをしているのを以前から知っていたので、自分も志摩市を海外にもっとアピールしたいと思い、今回報告に来た。少しでも地域に貢献できれば」と話す。

　この日は、橋爪市長のリクエスト曲「怪獣の鼻（花）唄」（Vaundy）を披露、その後、橋爪市長も「鼻リコーダー」にチャレンジし一緒に「鼻（ハナ）ミズキ」（一青窈）を演奏した。

　イギリスの「ブリテンズ・ゴットタレント」は、お笑い芸人の「とにかく明るい安村」さんが決勝まで勝ち上がったことで話題を集めた番組で、はるか2号さんは今回、そのスペイン版に出演する。

　はるか2号さんは「高専時代に友達の誕生日に『鼻リコーダー』で演奏した動画を、お祝いのメッセージとして送ったのが始まり。友人からネットにアップしてみたらと助言をもらい、3年の時にツイッター（現X）に動画を投稿すると300万再生され、『鼻リコーダー』が注目されるようになった」と今に至る経緯を話す。

　「自分にとって空手は骨と肉のようなもの。空手17年目で子どもの頃から空手の稽古で肺活量や体幹を鍛えてきたので、鼻呼吸が持続できると思う。水泳をやってきたことも影響しているのかも。スペインの番組担当者から『ビバ・エスパーニャ』という曲のリクエストをもらったら、『ビ（鼻）』が入ってて選曲も完璧。これからスペインの曲を練習して決勝まで勝ち上がりたい」と意気込む。

　番組の収録・放送は6月の予定。